子どもが自分を好きになる!自己肯定感が育まれる絵本4冊
みなさんは、自己肯定感という言葉をご存知でしょうか?
今、この”自己肯定感”が、子どもの健やかな成長の土台として大切だといわれてます。
そこで、自己肯定感を育むためのポイントに着目して、それを高める手助けとなる絵本を、JPIC読書アドバイザーの大橋悦子がピックアップしてご紹介します!
■子どもの自己肯定感を育むために必要なポイントはたった2つ!
自己肯定感は、どうすれば育まれるものなのでしょうか?
まず、スポーツキャスターの八木沼純子さんや女優の広末涼子さんの出身校として有名な品川女子学院・漆紫穂子先生が著した『伸びる子の育て方』によると、そもそも自己肯定感とは「自分のいいところも、ダメなところもひっくるめて、自分を認め、肯定する気持ち」だそうです。
そして、(1)愛されている実感を持つこと、(2)やればできるという自信をもつことから自己肯定感が育まれる、とあります。
この2つのポイントが盛り込まれている絵本を4冊、選びました。
■「自分も大切な誰かに愛されているのだ」と感じられる絵本2冊
(1)『ぼく にげちゃうよ』
一冊目の絵本は、小さな子どもの好奇心と想像力、そして子を思う母親の愛情が丁寧に描かれた優しい物語です。
冒険心が芽生えた子うさぎが、母さんうさぎに向かって「ぼくにげちゃうよ」と言いました。子うさぎがどこへ逃げても、どんな姿になっても、それを追いかけ子うさぎを温かく見守るお母さん。
「母さんがいつも僕を見守っていてくれる」という子うさぎの安心感が、絵本全体から伝わって、お子さんもお母さんも幸せな気持ちになりますね。
(2)『きみのかわりはどこにもいない』
山の日が落ちる頃、100匹の羊を連れて家に帰る羊飼いがいました。ところが、家に帰りついて見ると、子羊のワンダーがいません。夜通し探す羊飼い。仲間の羊もみんな心配しています。
ようやく見つけたワンダーを抱きしめて、羊飼いが思うことは「たとえ99匹の羊がいたって、君のかわりはいないのだ」ということ。
かけがえのない存在として”愛されている自分”と、”自分を愛してくれる誰か”と一緒にいられる幸せの両方を、小さな読者が感じてくれたらうれしいですね。
■「自分だってやればできる」という自信がわいてくる絵本2冊
(1)『にんじんのたね』
これは、「信じて努力すればできないことなどないのかもしれないなぁ」と素直に思わせてくれる作品です。
人参の小さな小さな種をまいた男の子がいました。
周りの人はみんな「芽なんか出るもんか!」といいますが、男の子は人参の成長を信じて、毎日水をやりしっかりと世話を続けます。
すると……、
それはもう、信じられないほど大きな人参が収穫できたのです!
周りの人たちには信じられない大きさでも、男の子にとっては”思ったとおりの人参”だったのかもしれませんね。
(2)『やればできるよランドルフ』
主人公のランドルフは、ふくろねずみの子どもです。
ふくろねずみは、尻尾を木の枝にまきつけて眠るのですが、ランドルフにはどうしてもそれができません。
お父さんやお母さんも「やればできる」と励ますのですが、何度練習してもやっぱりうまくいかないのです……。
ところが、姉さんねずみのちょっとしたアイデアで、ランドルフは頑張らなくても眠れるようになりました!
「がんばれ~」「やればできるぞ」私たちはついそんな言葉を発してしまいますが、それだけではうまくいかない時もありますね。
最後の『やればできるよランドルフ』は、”自信を持つ”ということについて、お子さんだけでなく、お父さん・お母さんにも考えていただける作品です。
2つのポイントから自己肯定感を考えてみましたが、いかがでしたか?
小さな子どもは、大人と違い、絵本の中の出来事も現実の世界と同じように理解すると言われています。
ご紹介した絵本は、愛されている実感や自信などを大切な疑似体験として蓄えられる絵本です。どうぞ繰り返し繰り返し、お子さんに読んで差し上げてください。
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