安易にほめないで子どもの心をメキメキと強く育てる方法3つ
”ほめて育てる”は、いまや子育ての常識となりました。
ほめられて嫌な気持ちをする子はいません。
子どもは、本当にほめられることが大好きです。
ほめられることによって、やる気や元気が出る。
それは、大人である私たちにしても同じことですよね。
ただ、“ほめ育児”も、行き過ぎは考えものかもしれません。
あまりにほめられすぎて育つと、次のようになってしまう恐れがあります。
・人からほめられることが行動の基準になり、自分ができることしかしなくなる
・失敗が怖くなり、挑戦しなくななる
・叱られると必要以上に落ち込み、立ち直るまでに時間がかかる。あるいは逆ギレする
失敗のない人生なんて、ほぼ100%ありません。
子どもには少しの失敗や困難なんかものともせず、人生を突き進んでいく心の強さを持って育ってほしいですよね。
今日は、コミュニケーションライターの黄本恵子が、”子どもの心を強くする親の接し方”についてお伝えしたいと思います。
■1:結果ではなく”過程(プロセス)”もほめる
ほめ育児でよくやってしまいがちなのが、結果だけを見てほめること。
例えば、「●●ちゃんはアルファベットが読めてえらいね」「●●ちゃんは本当に賢いね」というように、できたことや能力だけに注目してほめていないでしょうか?
そして、失敗したときやうまくいかなかったことは、何事もなかったかのように、スルーしていませんか?
こんな態度では子どもは、人からほめられると思うことしかしなくなります。
ほめられることが行動の基準になり、自分ができないことややれないことはチャレンジしなくなっていきます。
ほめるときは、過程(プロセス)もしっかり見て、ほめてあげましょう。
例えば、「●●ちゃん、まだ自転車には一人で乗れないかもしれないけど、毎日泣きべそかきながらでも続けて偉いよね」
「今回は確かに失敗しちゃったかもしれないけど、夢中になってがんばってる●●くんはすごかったよ」など。
このように、結果だけではなく、過程(プロセス)をほめてあげることで、子どもはチャレンジすることの大切さを学んでいくことができます。
すると、失敗を恐れず立ち向かっていく心の強さを持つことができるようになるのです!
■2:悪いことをしたときはきちんと叱る
ほめることは子育てをする上でとても大切ですが、叱ることも同様に大切です。
最近はほめることばかりが強調され、叱ることの大切さは語られなくなってきました。
それゆえ、あまり子どもをきつく叱ることをしない親、叱ることができない親も増えているそうです。
子どもが悪いことをしたとき、行き過ぎたワガママや自分勝手な行動をしたときは、親がきっちり叱りましょう。
親が普段からそうやって叱ることで、子どもはしていいことと悪いことの区別がつくだけでなく、叱られることに慣れていきます。
そうすると、これから親以外の他人、たとえば先生などに叱られても、必要以上に落ち込んで傷ついたり、逆ギレしたりということがなくなります。
”ほめて育てる=叱らない”ということではありません。
ほめるのと同じぐらい、叱ることも子育ての中で増やしていきましょう。
愛情を持ってたくさん叱ってあげてください。
■3:親以外の叱ってくれる人を大切にする
また、今は昔と違って、近所付き合いや祖父母や親戚との付き合いが希薄な時代です。
それゆえ、親以外の他人と長い時間を過ごすことがない子が増えています。
親以外の人から叱られたりすることがあまりないんですね。
親だけではなく、親以外でもきっちり叱ってくれる人の存在というのは、子どもにとってとても大切です。
そうやって他人に叱られることで、子どもは学びが深くなり、メンタルも強くなっていくのです。
「お義父さんはしつけに厳しくて、すぐ子どもを叱るからあまり連れて行かないようにしよう」と敬遠するのではなく、叱ってくれる人のところにどんどん子どもを連れて行ってあげましょう。
「悪いことをしたら、きつく叱ってやってください」など、協力をお願いしてもいいと思います。
叱ってくれる人を、大切にしてください。
「子どもを叱ってくれて、ありがとう」このような気持ちで親が叱ってくれる存在を大切にすることで、子どもも「自分を叱ってくれる人は貴重な存在なんだ」と思うようになります。
ほめるときは過程(プロセス)も大切にして、ほめるのと同じぐらい子どもを叱ることを日常生活で増やす。
これを心がけることで、子どもの心はメキメキと強くたくましく成長していきます。
【著者略歴】
※ 黄本恵子・・・2010年、ライターとして独立。自己啓発・コミュニケーションスキル系の本や、医療・医学系の本の編集協力・代行執筆を数多く手がける。現在、1児の母。日々ヤンチャぶりが増す息子に振り回されながら、執筆業に励んでいる。愛飲家で、ビールが大好き。
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