大人なら、誰もが一度は経験したことのある虫歯。一度なってしまうと、痛くて辛いですよね……。
歯がズキズキ痛むだけでなく、顎にも何だか違和感が出ますよね。
しかも、夜になると痛みが増し、ひどい時は頭痛まで起きることもありませんか?
このように、自分自身が大変な思いをしたからこそ、「赤ちゃんの歯を虫歯から守ってあげたい」と思いますよね!
でも、赤ちゃんの歯ってどうやって守ってあげればよいのでしょうか?
虫歯が気になるママのために、今回、
歯科医師の進藤ゆきこがそのための重要なポイントをお話しします。
■虫歯予防はフィンランドの情報が一番!まずみなさんは、
フィンランドの
予防歯科対策が世界最高レベルだということをご存知でしょうか?
実は、
フィンランドの12歳児の1人平均虫歯数は1本以下!
これについて、
兵庫県篠山市の公式サイト『
丹波篠山へのいざない』で、次のように説明されています。
「今から30数年前、
フィンランドはむし歯の洪水でした。
12歳1人平均6.9本のむし歯で、日本の12歳1人平均5.6本より多かったです。
フィンランドは国を挙げて、
予防歯科対策に取り組みました。
むし歯の本数を減らすことが、長期的にみて歯科治療費総額を減らすことになるからです。
幼稚園と小学校では、フッ素洗口を行い、保健所でフッ素化合物を無料で配布します。
また、19歳までは、一般歯科、矯正歯科の全てが無料で治療を受けられます。
キシリトールガムも
フィンランドで作られ、むし歯の数を減らすのに、補助的に働いています。
そのような努力のおかげで、
フィンランドの12歳1人平均むし歯数は、1本を切るまでに減少しました。これは世界最高レベルです」
スゴイですよね。そのため、虫歯について
フィンランドの情報を参考にするのが一番なのです!
■赤ちゃんを虫歯から守るポイント5つそんな
予防歯科最先端の国
フィンランドでは、歯を守るための項目が5つあります。
早速、上から順番に見ていきましょう!
(1)歯磨きやっぱり、赤ちゃんでも歯磨きが大事。
ただ、「うちの子にも歯が生えてきたけど、いつから歯磨き?」という疑問を抱くママは多いですよね。
1歳未満の歯の生え始めは、授乳後や食後にガーゼで歯の表面を拭いましょう。
前歯が生えた1歳前後から”仕上げ磨き用歯ブラシ”を使って磨いてあげてください。
(2)フッ素次は、フッ素。
これは、酸に強い丈夫な歯にしたり、
再石灰化を促したりといった効果があります。
フッ素を赤ちゃんの歯に塗るには、2つの方法があります。
それは、歯医者さんで塗ってもらう方法と、フッ素配合のスプレーやジェルを使って塗る方法です。
時期はそれぞれの赤ちゃんの歯の生えている本数などによって変わってきますので、歯が生えてきたら歯医者さんで相談してみましょう。
(3)正しい食生活歯磨きやフッ素と同じくらい重要なのが、食生活です。
砂糖たっぷりのお菓子だけ注意すればよいのではなく、授乳や飲み物、食事や離乳食などの”赤ちゃんのお口に入ったもの”が関わってきます。
ダラダラ食い&飲みはリスクが高いので、”時間を決めて”がポイントです。
(4)定期健診4つめは、定期健診。
「歯をしっかり磨いているのに虫歯ができる」という体験をされた方、多いのでは?
残念ながら、あなたの”磨いている”とリスク部位がきちんと”磨けている”の間には、雲泥の差があります。
「ちゃんと磨けているのかしら?」と思うときには歯医者さんでプロに見てもらってください。
1歳のお誕生日に歯医者さんデビューするのも、ベビーへの素敵なプレゼントです!
虫歯は家族で予防するのがポイントなので、家族全員で定期的に健診を受ける習慣があるといいですね。
(5)
キシリトール 最後は
フィンランドならではの項目、
キシリトール。
これは、上記の4つをサポートする要素です。
赤ちゃんは
キシリトール配合のフッ素ジェルが取り入れやすいと思います。
悪玉虫歯菌である
ミュータンス菌の活動を抑え、
歯垢を歯ブラシで落としやすいものに変えてくれます。
キシリトール配合のガムなどはママだけでなく、プレママさんにもぜひ虫歯予防として取り入れてもらいたいです。
上記の5つ、
フィンランドでは(1)~(4)を四つ葉のクローバーの葉、(5)は茎に例えられています。
葉っぱを大きくするには茎が必要です。
葉っぱがなくて、茎だけでは育ちません。
予防歯科対策・世界最高レベルの国がやっていることなので、効果は実証済みです。
5つ全て心がけて、赤ちゃんの白くて小さな可愛らしい乳歯をいつまでも守ってあげたいですね!
ちなみに、ママがやるといい虫歯予防について『ラクに楽しく!マイナス1歳からはじめるむし歯予防~ママになる前からできること~』に詳しく書かれています。
こちらもぜひ読んでみてください!
【著者略歴】
※ 進藤ゆきこ・・・専門家ライター。自身も子育て真っ最中の
歯科医師、歯学博士。「毎日のオーラルケアをママとベビーのハッピータイムに」をモットーに、親子でお口の健康をもっと身近に感じてもらえるよう取り組んでいる。
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