ふと、街中で目に入った他の親子を見て「あの親は子どもを甘やかしすぎ」と思ったことはありませんか?
子どものわがままを許し、決して怒ろうとしない親は、第三者からすれば、甘やかして子育てをしているように見えてしまいます。
しかし、もしかすると、あなたも無意識のうちに子どもを甘やかして育てているのかもしれません!
そこで、子どもを甘やかすことと支えることの違いについて、心理カウンセラー・田中勝悟さんのブログを参考にお伝えします。
■甘やかすことは簡単に言うと”勝手に肩代わりすること”甘やかしと支えること。
言葉にするとまったく違うものだということはわかりますが、いざ行動にうつしてみると、これらふたつを混同してしまっている方は多いのです。
そして、田中さんいわく、「甘やかしとはその人が本来自分でしないといけない問題を肩代わりすること」なのだとか。
「例えば、あまり子どもを叱らないお父さんに対して”また主人は甘やかして。
もっと厳しく怒ったらいいのに”と思ってしまったり、実際に言っているお母さん。
結構多いんじゃないでしょうか?
その一方で、日本人の性なのか、困っている人を見るとすぐに手を差し出してしまいがちです」
「子どもを叱らない親=甘やかしている」と考えがちですが、それだけではありません。
子どもが困っていると、何でもかんでも助けてあげる行為も、子どもを甘やかしていることになるのです。
「前に
NHKで盲目の人が出ていましたが、その人が目の前のリンゴを取りたい時に、横にいる人がリンゴをとってくれるのではなく、”手をもっと下げて。もう少し右。あ、行き過ぎた左。そこだよ”とどうすればリンゴが取れるか教えてもらった方が支援になると話されていました。
つまり、その人の代わりにリンゴをとろうとすることがすでに甘やかしとなっていて、その人はそれを望んでいないんです。
その人が望んでいるのは、リンゴが取れるように支えてほしいということです。
支えるということはその人ができるように励まし、教えていくことです。
それもその人が理解できるようなやり方で教えることが支えるということです」
”支えること”とは、道しるべを作ってあげることなんですね。
だから、自分で服を着替えられる年齢になっても親が着替えさせる、というのは甘やかしになりますね。
■支えることは子どもができるようになるまで”教えること”それでは、できないままにしておくと子どもはどうなるのか?
当たり前ですが、大きくなっても何もできなくなります。
「自分でできるようになるために、最低限自分でできることは自分でさせないといけません。
”僕には無理だからできない”と言うからと、代わりに周りがしてあげると、その人は余計にできなくなってしまい、将来何もできなくなる可能性が高くなります。
大切なのは、自分のことは可能な範囲で自分でできるように支えてあげることです
(可能な範囲というのが重要です。徐々にできるように支えていくことが大切です)。
そのため、その人がどこまでならできるのだろうかを見極めながら、教えていく、支えていくことがとても必要なことだと思います。
決して肩代わりしすぎないようにしてほしいと考えます」
例えば、子どもがひとりで着替えや歯磨きをしようとしているけどうまくできない。
だから手を貸してあげる、というのはいけません。
本当に子どもを支えたいのであれば、すぐに手を貸してあげるのではなく、根気よくそばで応援してあげることが大切。
だから、どうすればいいのかをわかるまで教えてあげましょう。
「肩代わりしないで、その人ができるように怒らないで忍耐強く教えていたり、関わっているのではあれば、それは甘やかしではなく、立派な支えであると思います」
最初はできなくて当たり前。
なんでもかんでも肩代わりしてあげるのではなく、できるように導いていくことが大事なんですね。
甘やかしと支えは勘違いしやすく、紙一重のような存在かもしれません。
しかし、それによって、子どもの成長は大きく変わってきます。
今まで子どもを支えていると思っていた行動が、実は甘やかしだった。
そう気付いたのであれば、これを機に、甘やかすことと支えることの違いをしっかりと理解して、本当に子どもを支えてあげられる親になっていきませんか?
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