幼児教育の専門家が気付いた「子どもにいい絵本の読み聞かせ方」
子どもが小さいうちは、絵本の読み聞かせをたくさんしてあげたいですよね。
しかし、「正しいやり方じゃないと意味がない」なんて説もあり、読み聞かせに悩んでいるママは多いはず!
もし読み聞かせについて詳しいことを知りたいなら、株式会社パワーキッズ創業者・立石美津子さんの著書『心と頭がすくすく育つ読み聞かせ』を引用しつつ、具体的に説明していきます。
■1:同じ絵本を何度も読むと脳にいい
まず、飽きもせず同じ絵本を持ってくる子ども、いますよね。
読む側としてはうんざり。
とくに子ども向けの絵本は同じ言葉の繰り返しが多いので、別の絵本がいいような気がしてしまうんですよね。
例えば、この典型のひとつは桃太郎!
――
桃太郎が歩いていると、犬が出てきて言いました。
「桃太郎さん、桃太郎さんお腰に付けたものは何ですか?」
「日本一のキビ団子さ!」
「一つください。お伴します」
「よし、分けてやるから着いてこい!」
こうして桃太郎は犬を連れて鬼が島へと向かいました
――
次のページをめくると、犬から猿に変わっただけで同じ文章が出てきます。
――
しばらく歩いていると、猿が出てきて言いました。
「桃太郎さん、桃太郎さんお腰に付けたものは何ですか?」
「日本一のキビ団子さ!」
「一つください。お伴します」
「よし、分けてやるから着いてこい!」
こうして桃太郎は犬と猿を連れて鬼が島へと向かいました
――
次のページをめくると……。
もうおわかりですね。
猿がキジに変わっただけ!
だからつい、「桃太郎さんとキジはさっきの犬や猿と同じことを言いました……」などと省略してしまいたくなるはず。
そんなとき、子どもはすぐに気付いて、「ちゃんと読んで!」と怒りますよね。
ここで「正直うんざり」と思う気持ちも、よくわかります。
しかし、いつも同じ本でも、同じセリフばかり繰り返されていたとしても、ぜひ省略せずに読んでください。
というのも、そもそも子どもの脳は反復が好きなように作られています。
それで、子どもは繰り返しが大好きなのです。
わかっているからこそ、もう一度知りたい。
だから、同じ本を持ってくるのです。
赤ちゃんに「いないいないばあ」をすると、毎回笑いますよね。
次に何が出てくるかわかっているので、その期待で笑っているのです。
これは、子どもの脳のつくりに関係しています。
子どもは、たくさんのことを学び習得していきます。
例えば、1歳前後になると立つようになります。
ヨロヨロしながら、何度も何度も立っては転び、転んでは立ちます。
「同じことの繰り返しだから歩く練習はそろそろやめよう」なんて赤ちゃんはいません。
繰り返し繰り返すことで、覚え、習得していくようになっているのです。
言葉も同じです。
繰り返し聴き続けることで、言葉を覚えていきます。
そのため、子どもが毎日、同じ絵本を持ってきても嫌な顔をしたり、省略したりしないでリクエストに応じてあげましょう。
■2:図書館ばかり利用しない方がいい
そもそも絵本って、意外と高いですよね。
たいてい1冊1,000円以上します。
だから買わないでつい図書館で済ませたくなる気持ち、よ~くわかります。
前述の通り、子どもは繰り返しが大好きです。
でも、図書館は返却期日があります。
「あれ読んで」とリクエストしたとき、「もう返しちゃったのでないの」と言われたら、子どもは悲しい気持ちになります。
よって、図書館でお気に入りの本が見つかったら、ぜひ買ってあげてください。
図書館しか利用しないのはオススメできません。
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